内装仕上げ材について【HOUSE STUDY Vo.11】

永見工務店では、これから新築住宅を建てられる方やリフォームを考えられている方に、一生涯安心して過ごせる家造りをしていただく為の情報発信として「HOUSE STUDY」を掲載しています。

皆様のお役に少しでも立てれば幸いです!


今回のテーマは・・・

内装仕上げ材の耐久性<クロス・漆喰、珪藻土等塗り材・木 の比較検討編>

念願の新築住宅をご検討される際、皆様は何を重視されますか?

外観?間取り?設備機器?

どれもこだわりたい部分ですが、永見工務店が創業以来掲げているテーマの一つが「耐久性」です。

そこで今回のSTUDY!
”内装仕上げ材の違いを知ろう”です。

普段何気なく目にする内装材ですが、それぞれ何年程度の耐久性があるのでしょうか?

代表的な内装仕上げ材を比べてみます!

【 クロス】

クロスにも様々なタイプがありますが、よく使われるタイプをご紹介します。

①ビニールクロス~最近はほとんどのビニールクロスに機能性があります。汚れにくい・ふき取りやすい・防水・抗菌等々。用途に合わせて選ばれると良いと思います。デザインはとても多くありますので、ほぼご希望にそうと思われます。

②和紙・珪藻土、漆喰クロス等~こちらはとても繊細です。見た目の質感がとても良いです。しかしとてもデリケートですので傷などが入ると補修もしにくく全面貼り替えになります。小さいお子様のおられる方はあまりお勧めしないです。

③オガファーザー・ルナファーザー等の紙クロス。ほぼ紙と思ってください。様々なデザイン、質感がありとてもおしろい自然派クロスです。

※画像では違いがわかりにくく申し訳ありません!


【 漆喰・珪藻土等塗り仕上げ 】

こちらは、漆喰・珪藻土・聚楽等々を左官職人さんが塗って仕上げます。

本来左官職人さんが漆喰・珪藻土・聚楽等の塗り材を塗る時には以下の工程がありました。

下地塗り~中塗り~仕上げ塗り 少なくとも3工程あったのです!
3回も塗れば、厚みも12㎜~30㎜にもなり、塗り仕上げによる「調湿効果」もあったと思います。
しかし今の塗り仕上げは(ハウスメーカー・デザイン事務所・設計事務所・工務店)ほぼ全てが「下部参照:簡易塗り仕上げ~一発仕上げ」です。厚みに関しては1~3㎜程度です。これでは、調湿効果もほとんどないに等しいでしょう!

※漆喰・珪藻土1㎜でも調湿効果があるかないかと言えば ”有” ですので、不勉強な営業マンはやたらと調湿効果を言いますが、本来の塗り壁を知っている私達からすれば無いに等しいです。

本来の下地 竹・わら・土

現在の塗り仕上げの場合は仕上げ材の種類というよりは、下地の種類が重要になります。

①簡易下地
石膏ボード(ビニールクロスを張る下地と同じものです)+ 漆喰・珪藻土等。
業界では「一発仕上げ」等と言い下地塗りを簡素化したやり方で、安価に出来ます。

①簡易下地

※この上に直接1~3㎜程度、漆喰・珪藻土等を塗ります。

②簡易下地+簡易下地処理
上記石膏ボード(クロスを張る下地と同じもの)+ 簡易下地処理 + 漆喰・珪藻土等。
②は、①に簡易的な下地処理を行った下地です!約半工程多いです。

②簡易下地+簡易下地処理

※この上に直接1~3㎜程度、漆喰・珪藻土等を塗ります。

※簡易下地は、イメージとして「クロス」とほぼ同じ下地(石膏ボード)にクロスの代わりに漆喰・珪藻土等塗り材(1mm~3mm程度の厚み)を一回塗りのみで仕上げると思ってください。

近年(当初からわかっていたことですが)下地処理の甘さから「クラック=ひび割れ」が多数発生してきており、安易に取り入れてきた建築会社は対応に追われています。
当社においては、基本的には採用を避けてきましたので問題にはなっていません。

③ラスボード下地塗り+仕上げ塗り
ラスボードという穴の開いた石膏ボードに下地の石膏やモルタルを左官さんが塗り、その後仕上げ材を塗ります。

①②よりも、1工程多くなります。
ボードの継ぎ目を左官さんが継ぎ目なしに下地塗りをしますので、①②よりはクラックの出かたが少ないです。クラックが出たとしても、不自然な出かたにはなりにくいです。

ヘアクラックの出方

(構造とは関係のない部分の材料による伸縮によって起こるひび割れですので、構造には問題ありません。)

・①②石膏ボード下地のクラックは、下地ボードのジョイントにほぼ直線で出ます。

・③ラスボードは左官さんが下地を全体的に一度塗っていますので、昔ながらの自然なクラックになりがちです。

【 木  】

木につきましては、基本として厚みが10~15㎜程度ある物が多く、本物の自然材となります。
クロスや漆喰・珪藻土等の塗り材の様に接着剤も混入していませんので、voc「揮発性有機化合物」もゼロです。人にもとてもやさしいです!

ヒノキ
スギ

どれも、お部屋を飾る素敵な仕上げ材です。
お好みの雰囲気に合わせて選ばれると良いと思います。

ここで、永見工務店のテーマの一つが「耐久性」です。

ここから、耐久性に関してのお話になります。
①②③に、タイルやパネル等その他すべて含め比較します!


ダントツ1位が「木」です。50年でも100年でも!
飽きなければ50年・100年といつまでも!

クロス・塗り壁に関しては、下地が石膏ボードであった場合は同程度となります。私の経験上石膏ボードは頑張っても30~40年が限界ではないでしょうか?

その他、様々な仕上げ材(タイル・エコカラット等)があったとしても基本としての考え方で下地が石膏ボード・合板系であった場合は全て30~40年です。

漆喰・聚楽・珪藻土等塗り材で、下地が 竹・土・わら等 であれば50年~となるでしょう!

現代の仕上げ材に関しては、30~40年程度を区切りに、リフレッシュ・デザイン変更でやり変えるのは気分も変わってよいかもしれないですね!

とにかく、耐久性を求められるのであれば「木」をお勧めします!